トリニダード出身の詩人 ポール・ダグラス

恐らくカリブ地域では最も知られた詩人であろう彼は、コミカルなトーク・ショーやコメンテイターとしての活躍でも知られている。彼の書く詩は、トリニダード独特の訛りの強い英語をあえて貫き、その韻を踏むリズミカルな文体は、まさに語りかけるもの。地域性にこだわったのは、このあたりにあるのかもしれない。


Paul keens douglas http://www.trinibase.com/people/kpl/


日本でも数年前に、彼の詩集が翻訳されている。
ポール・キーンズ・ダグラス詩集  訳、解説谷口ちかえ 青樹社


その中で紹介されている一遍の詩が、僕のなかで大きく弾けた。

Ah,all where he go man de crowd gather roun'
Ah,dey jump to de notes dat he poun'
Ah'none would forget How dey dance an'dey fete
On de day dat de steelband was born!

 ほんの一部原詩より抜粋 (de=the dey=they)

谷口さんの訳詞はシンプルで韻とリズム感にこだわったらしく,
素敵に訳してあったけど、これを、あの聞き取りにくいトリニングリッシュ?で聞くと
味があるんだろうな・・・文章ではなく生きた言葉のもつ躍動感を、音で感じてみたい。


谷口さん・・・Jetroのイベントでお会いした際に、無理やり?名刺代わりですと本を頂いた記憶があり、かなり個性の強い方だった。情熱が余りに強く受け手が引いてしまうほどに。Panの業界?には、殊のほかこのタイプは多いのであるが、その中でも強い印象を持った。

しばらくは、その谷口女史の強烈な印象で、この本にすんなり入っていけなかったが、最近読み返して彼女を駆り立てた’何か’の一端が解ったような気がした・・今更だけど。

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