これぞ職人

 しばらく、話題が音楽から離れたので、ここいらで戻そう。僕にとって今年の
重大ニュースベスト3に入る出会いを書こう。
 年明け間もない頃、仕事でアナハイムへ飛んだ。短期集中のつらい出張であるが毎年何かしら発見や課題があり、大きな仕事ではある。取引先とのミーティングの合間に、What's Newを探してうろうろしていた所、芸術的なスネアドラムに出会った。
 これがまた、典型的なアメリカ人って感じの気のいいおっちゃん! 
楽器を眺めていると,ニコニコ近づいて来たので、しばし話し込んだ。聞くと日本では有名なUSA製ドラムメーカーへシェルを供給していたんだとか。そこで、ようやく名前を思い出した!!
おっちゃんは、この芸術的な楽器のマイスターだ! 突然及び腰になるこちらに構わずおっちゃんは話しつづける。‘自分で会社を作ったんだよパーツも自分で作ってね、ちょっと高くなっちゃったけどね’とおっしゃる。ひとしきり説明を受けた後しばし楽器をいじらせてもらう。しかし、調整が良くない 聞けば直前まで展示する楽器の製作がぎりぎりまで掛かっていたらしい。だから初日は展示になんとか間に合わせたところだって。ちょっと、チューニングさせてもらっていい? おっちゃんに恐る恐る聞いて、さらにいじったその瞬間、弾けるような響きが返ってきた!

商売っけのない純粋に好きな楽器を手を抜かずに、真剣勝負で作っているおっちゃんに心から尊敬! また、職人の癖に?人懐こく気のいいところが、また彼の魅力を引き出しているのではないだろうか。長生きしてね!

また、来年早々 この展示会がある、再会できるのがすごく楽しみだ!